自然が創った「ナチュラル・ブリッジ」
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自然が創った「ナチュラル・ブリッジ」
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ゴールド・ミルの遺跡から東に少し行くと、島で一番の名所、「ナチュラル・ブリッジ」に着く。波によって少しずつ削られた岩壁が、きれいな自然の橋を形成するまでには、長い長い時間がかかったのだろう。何人かの観光客とともについその自然が創った神秘的な景観につい見とれてしまった。
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アルト・ビスタ教会
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カリフォルニア灯台
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「ナチュラル・ブリッジ」から再び進路を西にとり、1700年代にできたこの島ではじめての教会、「アルト・ビスタ教会」に寄ってみた。島の北岸を見渡せる丘の上にぽつんと立つ小さな教会、遥か昔、長崎まで渡ったキリスト教の伝導師のことがちらっと頭をよぎる。宗教の持つ信念の強さに感服する。
教会のある丘を下り、島の北西にあるカリフォルニア灯台に向かった。砂丘に真っ白な灯台が静かにたたずんでいる。周りにはサボテンしか生えていないこの砂丘になんとなく不似合いな気がするにも関わらず、眺めているうちに、聳え立つ灯台の景観が何時の間にかアルーバらしさのような気がしてきた。
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ヤシの木に刻まれたSep,11thの追悼の碑
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カリブ海に沈む夕日
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丸一日かけての島一周はなかなか楽しかった。同様の観光ツアーもホテルにはあったのだが、自分で車を借りる自由さはまた格別だ。レンタカーの価格が一日約60ドルというのはちょっと高価な気もするが。
ホテルに戻ると再びビーチにでる。ヤシの葉で作ったビーチパラソルに入り、日差しを避けるとふと柱に刻まれた文字が目に入った。「IN
MEMORIAM 9-11-01」、そうだ、NYで起きた忌まわしいSeptember 11thのテロで亡くなったDennisという消防士の追悼の碑だった。NYから離れたこのカリブ海の島で、見知らぬ彼の思い出が静かに眠っている。カリブ海に沈む夕日がなんだか物悲しく見えたのはこのせいかもしれない。
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荒野を駆けるADV
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自然にできた「ナチュラル・ビーチ」
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翌日からはダイビングの日々を過ごし、最終日にADVという4輪駆動のバギーのような乗り物にのってみた。実は本当の目的は「ナチュラル・プール」と呼ばれる自然のプールに行くことだった。「ナチュラル・プール」のある場所があまりにも僻地で道が荒く、レンタカーではたどり着けなかったためにこのADVのツアーを申し込んだのだ。見た目よりずっと力が必要なこの乗り物は、がたがたの石だらけの山道を力強く疾走し、1時間ほどかけて「ナチュラル・プール」にたどり着いた。
プールというか海というか、海岸にできたこの不思議な空間。せっかくなので岩肌をよじ登って飛び込みをしてみる。すぐ隣の海は波が高く、激しく岸壁に水しぶきを上げているのに、このプールの中は奇妙に穏やかだった。水の底には熱帯魚の姿が透けて見えるほど水が澄んでおり、ちょっとしたスノーケリングにはもってこいだ。水中眼鏡を持ってくるのを忘れたのは大きな後悔だった。
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ホテル・Windhamのプール
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サボテンと山羊
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アルーバには美しい海だけではなく、観光する場所もいくつかあり、いろいろな楽しみ方がある。ジェットスキーやパラセイリング、スキューバなどのウォーター・スポーツ、のんびりホテルのプールで日光浴、ゴルフにドライブ、洞窟めぐりと楽しみ方は様々だ。
南米のベネズエラが近いせいもあり、あちらこちらでスペイン語が聞こえる。耳慣れない言葉を聞くと、どうやらオランダ語のようだ。
NYから行く小さな楽園、南の島のアルーバは、ちょっとした外国気分も味わえ、骨休めにはちょうどよい。NYに住んでいたら是非一度訪れることをお勧めする。
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