番外編 「ニューヨーカーのリゾート地、 "アルーバ"」

カリブ海といえばこの海の色

身体もこんがり


ニューヨークからAAの直行便で4時間ほどでカリブ海の南端、南米ベネズエラの北端からほんの数十キロにあるアルーバ島に着く。正式にはオランダ領アンティール諸島、アルーバ、通称ABC諸島(アルーバ、キュラソー、ボネール)の一つ。オランダ領といっても大抵の人々は英語を話し、通貨は米ドルが使えてしまうため、あまり実感は沸かない。ニューヨークは真冬の正月明けだというのに、ここアルーバの気温は29度、ビーチで昼寝をしているうちについこんがり焼けてしまう。強い貿易風が始終吹いていて、体感的にはさほど暑くは感じないところがいいところだ。

ビーチを散歩するカップル

若者もたくさん



リゾートホテル「Wyndahm Aruba」についたのは4時過ぎ、ちょっとしたホテルのトラブルの後、皮ジャンを脱ぎ捨てて水着に着替える。このギャップが結構たまらない。ホテル前のビーチに出るとそこは常夏だった。家族連れからカップルまではば広い観光客がビーチ・チェアに寝そべりながらそれぞれの時間を過ごしている。夕方だというのに焼けるような日差しが降り注いでいた。


島の東側にある洞窟

洞窟の名前は「トンネル・オブ・ラブ」



翌日は車を借りて一日島を観光することにした。ホテルが立ち並ぶ西岸から15分ほどで首都オランヘスタードに着く。首都といってもダウンタウンがストリート二本ほどの小さな町だ。ここアルーバはカリブ海の島によくある免税の島で、たくさんのブランド品がお買い得らしく、オランヘスタードには免税の店があちこちに建ち並んでいた。スペイン・オランダのコロニアル調の建物がちらほらと並んでいる街中を過ぎると、車はすぐに田舎道に入った。島の東岸に出てこの島の名物でもある洞窟を目指した。

いつの間にか舗装道路はでこぼこ道に変わり、ようやく「トンネル・オブ・ラブ」という島に4つある洞窟の中で最大の洞窟に到着した。日本の鍾乳洞のように整った階段も、ランプもない洞窟に、懐中電灯一つを渡されてちょっとした冒険の始まりだ。案内人のかざすたいまつの炎を頼りに自然にできた、そのままの洞窟に身を屈めて入って行くと、なんだか自分がトム・ソーヤーになったような気分になる。参考までに、「トンネル・オブ・ラブ」とは、人々の間で時を繋ぐタイムトンネルだったと伝えられている洞窟らしい。残念ながら時の狭間を覗く前に、洞窟の出口に着いてしまった。

ゴールド・ミルの遺跡

ゴールド・ミルの遺跡


洞窟の建ち並ぶ島の東岸を北に進路を取ると、海沿いに立つ「Bushiribana Gold Mill Ruin」という遺跡が見えてきた。車を降りて遺跡跡に上ってみると、残念ながらほとんど建物自体は風化しており、今にも崩れそうな足場が続く。石を丹念に積み上げて立てられたかつての鉱山跡は、遥かなる時代の面影をわずかばかり残していた。


・番外編 「ニューヨーカーのリゾート地、 "アルーバ"」
番外編 「ニューヨーカーのリゾート地、 "アルーバ" その2」
番外編 「ニューヨーカーのリゾート地、 "アルーバ" ダイビング編」
・「アルーバの海に住む魚達 其の1」
「アルーバの海に住む魚達 其の2」
「アルーバの海に住む魚達 其の3」
「アルーバの海に住む魚達 其の4」


New York Nowのインデックスにもどる