ミッドタウンのマジソン街にて
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- 春先からニューヨークのあちこちで開かれていたストリートフェスティバルも、冬訪れと共に終わりを告げようとしていた。ニューヨークのストリートフェスティバルはその呼び名の通り、各ストリートの単位で行われる小さなお祭りだ。日本と違ってお御輿もでなければ花火も上がらない。
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- マジソン街の42丁目から北に向かい、道の両脇にズラリとで出店が並んでいた。たいていここに並んでいる出店はどこのストリートフェスティバルにいっても見かける、毎度同じような顔ぶれだ。何を楽しみにストリートフェスティバルにでかけるというと、やはり食べ物かもしれない。そこらへんのレストランにふらっと立ち寄っても食べれない焼き立てのとうもろこしの香ばしさはストリートフェスティバルならではの楽しみだ。塩をさっとふったとうもろこしをかじりながら出店を冷やかしつつぶらぶらする。そういえば、アメリカ人はとうもろこしに溶かしたバターをかけるのが普通らしい。確かにポップコーンにバターをかけて食べたりするので、同じコーン仲間だからおかしくはないのだが、どうもしっくりこない。個人的にはあっさり塩味が一番。
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- 日本では食べたことがないものとして、モッツァレラ焼きがある。どんなものかというと、丸い鯛焼きの皮のなかにとろけたモッツァレラ・チーズが入っている。これがどうして、なかなかおいしいのだ。チーズの嫌いな人にはだめかも知れないけど。
時々見かけるタイ料理の出店もお気に入りの一つだ。2ドルのチキン・サテー(ココナツ味のでっかい焼き鳥みたいなもの)を一本と、米の粉から作った平たい焼き麺(名前忘れた)をつい買ってしまい、食事の時間でもないのにお腹をいっぱいにしてしまう。たまに選ぶものとしては、イタリアン・ソーセージを挟んだサンドイッチもある。これをアメリカで初めて食べたときには結構感動した。ボリュームたっぷりでちょっと癖のあるソーセージだが、慣れると結構はまる。
どうも食べ物の話ばかりになってしまったが、ストリートフェスティバルで見かけるミュージシャン達も楽しみの一つである。ニューヨークという土地がら、地下鉄の駅や道端でも時折ストリート・ミュージシャンはよく見かけるが、みんなそこそこいけていたりする。様々なエスニックミュージックを演奏していて、ワールドワイドな気分にさせてくれるのだ。今日は中南米の音楽が流れていた。こちら系でよく見かける細い竹を束ねた笛の音が結構好きだ。この笛の音を聞くと、どうしても「コンドルは飛んでいく」を思い描いてしまう。遥か遠く、アンデスを飛んでいる翼をめいっぱい広げたコンドルの姿とともに。
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